終了に当たって 「シュタイナー、子どもに語る」

このたび、クリスタル★あーとを終了することになりました。
今まで、楽しく教室へ来てくれた子たち、ご両親様、本当にありがとうございました。
小学生時代だけでなく、おとなになってからも心や精神への良い影響となるようにとおもい、教室をさせていただきました。

私の子どもたちへの思いを語っているものとして「シュタイナーの文」より少し紹介したいとおもいます。

 

 昔、二人の人間がいました。ある日曜日、ふたりは遠くまで散歩に出かけることにしました。ふたりは素晴らしい太陽の光を浴びながら、野原を越えて進み、とうとう森にたどりつきました。二人は森の中にきれいな休み場所を見つけて、木陰で休息し、話をしました。彼らはとても疲れていたので、長いこと休まなくてはなりませんでした。休んでいる間ずっと、ふたりはしゃべり続けたのです。そして、彼らは自分でも気づかないうちにーふたりは年をとっていました。-人生の喜びについて、仕事について、そして苦しみと痛みについて話し合っていました。

 すると、ひとりがつぎのように言ったのです。

「ああ、それでも人生にはさまざまな喜びがあるではないか。。人生は素晴らしいものを実にたくさん与えてくれる。たとえばむかし、私はある画廊にいったことがある。わしはたくさんの画家の絵を見た。あのとき、わしのここをは喜びを味わったよ。あの画廊には、ほんとうにたくさんの美しいものや偉大なものがあった。あの時わしの魂は本当に高揚したなあ」

すると、もう一人が言いました。

「もちろん、わたしたちはそういったものいついても考慮しなくてはなるまいよ。しかし、おまえさん、ちょっと考えてみてくれ。もしおまえさんが学校で絵を楽しむことを学ばなかったら、どうなっていたかな。おまえさんは絵のことなんかなんにもわからないままに絵の前を通り過ぎていったのじゃないかな。なあ、おまえさん。もし、そうだとしたら、私たちは人生を楽しく価値あるものにしてくれるものを学校がどれだけ与えてくれるかを、何度も振り返ってみなくてはならんのじゃないかね。」

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「・・あとになってからなにかを学ぶとしても、もはやそのときには、心の中にあるものがそれほど新鮮に外に出てこなくなっているはずだ」

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「・・美しいものを感じ取ることができるように学校で心と感覚が準備されることがなかったら、人生は美しいものをまったくもたらすことはできないだろうよ」

 

 

 

子どもたちの豊かな感性が伸びてゆくことを願っています。

ありがとうございました。